2025「新春 昔ばなし語りの会」
2025年1月26日(日)13:30~15:00
上田創造館 民俗資料館で、「昔ばなし語りの会」を開催しました。
テーマは、新春に因み例ねんどおり「おめでたい話」。
大人38名・子どもさん2名の40名の皆さんに耳を傾けていただきました。昔ばなし人形を制作し雑誌に提供している神奈川県在住の方にもお越しいただき、語り後の交流会にも参加していただきました。
演目・お話の内容は、以下のとおりです。
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正月の神さま
大晦日、雨で難儀していた7人の神さまに、雨具を貸してやった爺婆。翌年の大晦日に再びやって来た神様に赤児を所望すると、爺婆を若返らせてくれる。
中村 安子
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天福地福
夢のお告げを頼りに正直爺が小判の入った甕を探しにいくが、欲深爺に一足先に掘り出されていた。甕は宙を飛び、爺が戻るより早く爺の家に転がり込む。
金箱 陽子
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大黒様と四十六豆
長者になりたいと大黒様に願掛けしたぐうたら男。大晦日の夜に48種の豆料理を持ってくるように言われるが、46種しか用意できない。残りは意外なところに。
坂井 弘
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戸板かつぎ
暮らしが立ちゆかず夜逃げした爺と婆。盗賊に出くわし木に登って隠れるが、婆が担いできた戸板を落としてしまう。仰天した盗賊は、金銀財宝を置いていく。
小林 寛恵
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たからげた
親孝行な子が、鎮守様にもらった一本足の下駄。転ぶ度に小判が出るが、その分小さくなる。横取りした欲深伯父さんは、転び過ぎて虫けらに。
市川 和枝
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石の正兵衛さん
可愛がっていた蛇が、正兵衛さんにくれた石の玉。お殿さまに取り上げられ、犬と猫が取り返すが、途中で川の中へ。釣った鯉の腹の中から石の玉が。
坂井 弘子
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山姥と西の長者
山姥のお産を手伝った伝九郎爺。双子の子の名付け親になり、お礼にもらった健康長寿をもたらす天女の蚊帳、見渡す山の木々で家を建て、長者になる。
稲垣 勇一
以下は、聴衆のみなさんから寄せていただいた感想です。
◦ 「新春の語りの会」に参加させて頂くのは初めてでしたので、楽しみにお伺いしました。おめでたいお話の中にも、誠実で人に優しく生きることの大切さを教えていただきました。次回も楽しみにしています。ありがとうございました。
◦ みなさん、実に上手でびっくりしている。やるたびに上手になっていきますね。
金箱さんは、たいへんおちついてゆっくり語っていて、上達してきましたね。
小林さんは、表情が場面場面で変わるときが面白いですね。表情というのは、顔の表情と声の表情の両方ですね。
市川さんは、何ともいえない「型」ができつつある気がしました。
とにかく、みなさんが暗記して語るその姿に感動を覚えます。私も少しずつ勉強していきたいです。
◦ みなさん一人ひとりの語りにひき込まれました。稲垣先生はさすがです。とても勉強になりました。ありがとうございました。
◦ 優しい声、高齢の方なのにしっかりした声でビックリです。自然で素朴な語りで、内容も暖かくてよかった。「おめでたい話」との事、年の始めに楽しく聞かせていただきました。皆さん、話すときの表情が素敵でした。
◦ 「戸板かつぎ」とても面白かった。話し方がとても上手だった。さすがです。
「たからげた」とてもよかった。欲深のゴンゾウじいさん、考えさせられました。
◦ 久しぶりに語りを聞かせていただきました。ありがとうございました。
◦ 初めて語りの会に来ました。皆さんそれぞれ個性的で、話に引きこまれました。創造館の雰囲気と相まって、昔ばなしの楽しさを感じることが出来ました。また機会があれば聞きに来たいと思います。
◦ 毎回ありがとうございます。情景が目の前に浮かんできて、とても楽しいです。次回も楽しみにしています。稲垣先生、お元気でいてください。
◦ いつも中村安子さんの語りを聞くと、ホッコリします。
◦ 大変良く話が聞けました。ありがとう御座居ました。
◦ 次回も行ってみたいと感じました。ありがとうございました。
◦ みなさんの語りに引き込まれました。また別の話も聞いてみたいです。
◦ どの話も最後はハッピーに終わって安心しました。みなさんの語りがすばらしく、情景が浮かび、話の内容が入りやすかったです。やさしい時間をありがとうございました。
◦ 皆さんが頑張っている姿に感動しました。中村さん、お元気でいつまでも語り続けてください。ファンです。
皆さん、語っている顔の表情、最高です。すばらしい語りの会でした。楽しいひと時を過ごさせていただきました。次回も楽しみにしています。
稲垣先生の語りは、いつも心に沁みます。先生、若いですね。いつまでも頑張ってください。
◦ すばらしいお話をきかせていただき、ありがとうございました! お伺いして本当に良かったです! ありがとうございました!
◦ 昔話、とてもよかったです。お正月のめでたいお話で、今年もよいことがあるかな! こういう語りの会を子どもたちにもつなげていくことが、地域の文化を育てて、やがては我が国の発展につながっていくと思います。御活躍を期待ししています。ありがとうございました。
◦ ほっこりするお話、楽しく聞かせていただきました。ありがとうございます。対価を得るには自分自身が努力をしないと得られないというのは、今も昔も変わらないんですね。良いお話でした。コクゾウムシ、おもしろかったです。良いお話、ありがとうございます。お疲れさまでした。
◦ 「正月の神さま」ウィットに富んだオチでした。
「天福地福」声音に変化の楽しい語り。
「大黒様と四十八豆」神だのみの人生から、‶豆に働く〟生活を送った。‶これが豆に働く!!〟
「戸板かつぎ」初夢にしたいお話です。
「たからげた」欲に溺れる人生に幸はない。でも、チョッピリ‶げた〟も欲しいね!
「石の正兵衛さん」へびの恩返し。初めてのお話。ファンタジーでした。
「山姥と西の長者」施しの大切さは、交換によらず。絆の大切さ。
どのお話も、困っている人には何かしら相談、頼れる存在がある。孤独に暮らす人がいない良き時代でした。
◦ どのお話も、おめでたい内容が多かったです。「天福地福」で屋根をかめが突き破ったり、「戸板かつぎ」で戸が倒れたりするのは、ドリフのコントみたいでした。「山姥と西の長者」は、夏と秋のお話があったので、季節の移り変わりも感じさせられました。
◦ 前回8月18日は、夏にふさわしい‶こわい話〟良かったです。今日の日を楽しみに待っていました。おめでたいお話、ありがとうございました。
◦ 最後はどれもハッピーエンドで、心温まる物語で良かったです。
◦ 全部おもしろかったので、またきたいです。(小学生)
◦ 柔らかい語り口に引き込まれました。情景が目に浮かぶようでした。とても楽しかったです。すばらしい語り手の皆様にお会いできて、貴重な時間を過ごさせていただきました。有難うございました。また聞かせて頂きたいです。
◦ 皆さん、間の取り方などお話の仕方がとてもお上手で、次はどうなるのかとお話にひきこまれました。お話がどうなるのかと冷やひやしたところもありましたが、お正月のおめでたいということで、ラストは幸せで安心しました。お話の間、その世界に入ることができました。ありがとうございました。
◦ 中村さんからスタートした語りでした。やさしい語り口でウトウトしそうになりましたが、しっかりと聞きました。皆さん、声がステキで、強弱つけたり間を取ったりと、とても聞きやすいですね。‶新春〟ということで、‶めでたいお話〟‶楽しいお話〟で、ゆかいな時間でした。ありがとうございました。
◦ 昔の昔の伝え話を語り、楽しく聞かせていただきました。このような昔からのお話は、とても心の中にいつまでも残っていて、なつかしく思います。今後も数多くある中でいろいろなお話をまた機会があったらぜひ聞きたいと願っています。本日は本当にありがとうございました。
◦ 「正月の神さま」方言がまじる語りで、気持ちが優しくなりほっこりしました。
「天福地福」言葉の強弱で、語りに引き込まれました。とても上手でした。
「大黒様と四十八豆」新春にふさわしい語りでした。豆のオチが良かったです。
「戸板かつぎ」語りの様子が頭に浮かぶ語り方に引き込まれました。クスっと笑えました。
「たからげた」昔ばなしの良い人・悪い人の違いをうまく描かれている話でした。心が顕れる話でした。
「石の正兵衛さん」幸せになるしめくくりがよかったです。
「山姥と西の長者」語りの間のとり方が素晴らしかった。
どの語り手の人も、とても上手で話に引き込まれました。初めて聞きましたが、とても楽しいひとときでした。どの話の選択もすばらしかったです。心に残りました。
◦ 初めて伺いました。93歳のすばらしい語りをおききし、感動いたしました。コクゾウムシも楽しかったです。語りが人の心を動かすような場面が登場することが、とても不思議です。ありがとうございました。
◦ お正月ならではのお話、とてもおもしろかったです。いつも皆さん個々のペースでの語り方で、ゆっくりの方、早いテンポの方、本当にすごいなぁと思いながら、こんなふうに語れたら楽しいだろうなぁと聴き入っています。自分のものにするというのは、日々の練習のたまものですよね。これからもまた沢山の語りを聴かせてください。